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からだの豆知識 第13回 『レスベラトロールが長寿遺伝子をスイッチONの仕組み』

2011年7月13日

NHKスペシャル「あなたの寿命はのばせる~発見!長寿遺伝子」で話題沸騰のサーチュイン遺伝子です。
テレビをご覧になって赤毛ザルの実験から、カロリー制限をすれば長寿遺伝子が働いて若くいられることは、わかったけれどレスベラトロールとの関係が今ひとつピンとこない!?と言う方多いのではないでしょうか。
今回は少し詳しく説明します。

老化を遅らせるサーチュイン遺伝子は2000年にアメリカ、マサチューセッツ工科大学のレオナルドガレンデ博士が酵母から発見したもので、本来、地球上のほとんどの生物が飢餓対策として獲得したものです。誰もが持っている遺伝子ですが、飽食の時代必要がなくなり、スイッチがoffになっているわけです。カロリー制限による動物実験で寿命が1.4倍延びたということです。カロリー制限によりNADという補酵素が出ることで、サーチュイン遺伝子(SIRT1)のスイッチがONになり、DNAの傷や細胞死から守ってくれるという仕組みです。
我々の平均寿命85歳ですので、カロリー制限を継続すれば100歳まで生きられるはずですね。

レスベラトロールはぶどうの皮の直下に多く含まれている赤ワインで有名なポリフェノールの一つです。
活性酸素から守ってくれる抗酸化作用はご存知のです。(からだの豆知識第3回参照
ハーバード大学などでは長寿の薬、未来の医薬品の原料になり得るとして動物実験が進められていました。
寿命が延びる他ラットの実験では走らせても心臓の機能が低下しないという結果が報道されています。
その理由はやはりサーチュイン遺伝子(SIRT1)のスイッチONによるものです。レスベラトロールがたんぱく質に結合することでカロリー制限をした時と同じような信号が身体中のDNAに送られます。
レスベラトロールが注目されるのはカロリー制限無しにすべての臓器の若返りが期待されるからではないでしょうか。

サーチュイン遺伝子についてもう少し知りたい方へ

酵母菌から発見されたSir2という蛋白酵素でヒトではSIRT1と呼ばれるものです。
染色体の末端部分にはテロメアという細胞の寿命にかかわるDNAがあります。細胞分裂のたびにテロメアは短くなり細胞分裂できなくなることで老化がはじまり、細胞死が起こります。
ここにはヒストンと呼ばれるたんぱく質がありDNAが巻きついています。ヒストンへ巻きつきを強めることでテロメアDNAの露出を防ぐことができます。
サーチュイン酵素はヒストンがアセチル化するのを防ぐことで露出したDNAが傷つくのを防ぎ、テロメアを長く保ち、身体中の細胞の老化を遅らせると言われています。

薬剤師K
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