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からだの豆知識 第20回 『うつは脳の病気』

2013年8月7日

最近は心療内科、メンタルクリニックという呼び名で精神科の敷居が低くなりました。
おかげで気軽に抗うつ剤などでの治療を進められる事もできます。
一方うつの患者さんの自殺は増えています。
自殺は男性の方が多く特に40~50代のシングル男性の自殺が多いとのことです。

うつは心の病でしょうか。
元気な人からみれば「気の持ちよう、怠け、甘え、心の弱さ」という言葉がでてきますがそれは間違えです。
うつは脳の病気です。
脳の中の神経伝達物質のセロトニンなどのバランスが崩れることで自律神経失調症となり、めまい、食欲不振など様々な身体症状が出てきます。心のふさぎこみからではなく、身体症状が辛くて外に出られない状態が起こります。食欲不振で内科で胃カメラをして異常なし。動悸がして循環器で心電図異常なし。めまいがして耳鼻科、脳のMRIで異常なし。甲状腺も異常なし。婦人科で更年期のうつと診断されメンタルクリニックを受診。
このようにまず内科を受診してしまう人が70%、精神科を受診するのは10%以下のようです。
これらの人は仮面うつ病といいます。

うつも病気ですから、早期発見した方が治りも早いので、自殺を引き起こさないためにも単なる落ち込みとの違いを知っておきましょう。
毎日の生活に充実感がなくなる。
楽しめなくなる。
やれていた事がおっくうになる。
自分は役に立つ人間とは思えなくなる。
わけもなく疲れている。
これらはうつのサインですが落ち込みとの違いは日常生活が辛いということです。

何か良くないことが起こったときに健康な人ならそれを運命と考え、将来についてもバランス良く考えを繋いでいけます。うつの人は自分のせいでそうなったと思います。

コップに水が半分入っています。あなたはどちらの表現をしますか?
「まだ半分残っている」「もう半分しかない」

うつになり易いのは後者のような考え方のくせがある人です。
うつになり易い人は0か100かどちらかを求めてしまいます。
悪いことばかり拾い上げて大きく捉え、うまくいった事を小さく捉えます。
何も起こってないのに予想して落ち込んでしまいます。
うつになり易いのは、まじめで全部自分でやりたい人。
みんなとうまくやって行きたい、誰からもよくみられたい、人目を気にする人です。

うつと診断されると抗うつ剤が処方されますが抗うつ剤は効いて来るまで2週間ぐらいかかります。
副作用が先に出ることもあり、自分にぴったり合う処方が見つかるまで苦しむことになります。

いまや現代病とも言われる迫り来るうつから逃れるためにはどうしたら良いでしょうか。
自分の性格を知り完璧を目指さず、一人で考え込まずマイペースで過ごすことです。
自分の考え方の歪みを直す認知行動療法、自律神経の乱れの元を刺激する鍼治療、更年期障害も考えられる場合はホルモン補充療法、プラセンタ療法、神経伝達をよくするようなサプリメントもお勧めです。

薬剤師K
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