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薬剤師のコラム 第20回 『ワインとチーズで美と健康 フレンチパラドックスとは?』

2011年7月16日
ワインとチーズで美と健康 フレンチパラドックスとは?

パリのカフェでは昼からワイングラス片手におしゃべりを楽しむ光景を目にします。
グラス一杯のワインがペリエなどのミネラルウォーターと同じ値段だからでしょうか。
日本でもワインとチーズの組み合わせを楽しむ方は多いと思いますが、フランスのビストロではコース料理の最後にデザートにチーズを勧められます。
魚、肉と合わせてボトルワインを空け、甘いクレームドブリュレがソルベとカフェで終わりかと思いきやデザートワインとチーズで、延々おしゃべりが続きます。
エールフランスの機内食にも毎回チーズが出てくることでもわかるように美食の国フランス人は動物性脂肪であるチーズを食べる機会が多いのでしょう。

さて同じように脂肪の多い食事をしている他の欧米の国に比べフランス人に心筋梗塞などの虚血性心疾患が少ないという事実があります。その理由としてフランス人が多くのむ赤ワインのポリフェノールが健康に良いのではないかという逆説を唱えた学者がいます。それをフレンチパラドックスと言い、その後ワインブームがおこりました。
ただ我々日本人のアルコールの代謝酵素は欧米人に比べて少なく、お店での飲むワインはフランスほど安くないのでがぶ飲みはできません。

その後フランスの国立保険医学研究所をはじめ世界中の研究者が赤ワインポリフェノールのメカニズムの謎解きをはじめました。
心筋梗塞、狭心症は心臓に血液を送っている冠状動脈にコレステロールが沈着し血管が閉塞することによりおこります。
特に悪玉LDLコレステロールが酸化することでアテローマ(粥状硬化巣)となり血管内に付着しますが、抗酸化作用のあるポリフェノールがコレステロールの酸化を防いでくれます。
また、ポリフェノールが作用して血管内皮細胞から一酸化窒素NOを産出すると言う説もあります。
NOは血管を拡張する時に作用する物質ですのでこれにより血管の閉塞、動脈硬化の予防が考えられます。
余談ですがあの医薬品バイアグラもNOを介してして局所の血管を拡張します。

今回テレビで話題になったレスベラトロールは赤ワイン成分のポリフェノールの中で特に長寿遺伝子に作用することが特定されたものです。
フランス人のように美味しく食べ若く美しく長生きしたいものです。

薬剤師K
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