からだの豆知識 第9回『カルシウムパラドックスとは?』

2011年1月29日
本来我々の身体のカルシウムの99%は骨に残りの1%が血液や細胞に蓄えられています。
カルシウムは骨や歯を形成するだけではありません。
心臓や血管の筋肉を収縮させて動かすのに欠かせないものです。また神経の情報伝達にも必要です。
血圧や心臓のお薬でカルシウム拮抗薬というグループのものを飲まれている方も多いと思いますが、それはこれらの血管の収縮をコントロールするものです。
血糖が増加するとすい臓からインスリンが分泌されますが、そのためにはカルシウムが細胞内に入ることが必要です。我々の身体の細胞を動かすためには細胞の中と外をイオン化したカルシウムやリン、マグネシウム、ナトリウムなどが出入りしてポンプになり刺激を伝達する必要があります。

カルシウム不足がまねく悪循環

もしカルシウムの摂取量が減ると生命維持のために骨を溶かしてカルシウムを補おうとします。骨からカルシウムを解かすように働くのが副甲状腺のパラトルモンというホルモンですがこれは女性ホルモンによってその働きが抑えられています。
そのため閉経後女性ホルモンが減ってくるとパラトルモンをコントロールできなくなり骨がスカスカになります。
ここでカルシウムの薬やサプリを慌ててとっても血中のカルシウムがふえるだけ。カルシウムが余分に血中に入り細胞内外のバランスを崩し身体の不調が起こります。薬やサプリのカルシウムは体内に入るとすぐにイオン化して骨に到達する前に神経や血管に付着して高血圧や動脈硬化、神経障害をひきおこします。骨の余分な所に吸着し骨策をつくり堆間孔を詰まらせ神経を圧迫します。



カルシウムを摂っても骨はスカスカ、余分なカルシウムがあふれているカルシウムパラドックスに陥らないためには

小魚をたべればいいと思っている方、シラスなどはコレステロールも高いのでご注意です。オススメは海草、小松菜、ほうれんそう……食べ物だけで補うのは大変です。
腸管からカルシウムの吸収をよくするビタミンD3もとってあげましょう。
マグネシウムはカルシウムと入れ替わるようにして細胞の中と外でポンプのように働き細胞の中からカルシウムをとりだします。マグネシウムが不足すればカルシウムが細胞から出られなくなり浮腫などの不調が起こります。カルシウムとマグネシウムは2:1でとればいいそうですが、マグネシウムは食べ物からはとりにくいのでサプリでとってください。
骨を作るには骨芽細胞に働きかけ骨芽細胞の数をふやす必要があります。それがあって初めてカルシウムが骨に定着します。
その作用があるのが話題のCBPです。カルシウムが骨までとどき健康な骨に定着することが中高年からの健康維持の近道です。
どうせ飲むなら良いサプリメント選んでくださいね。ウエルネスCBPなら必要なものがバランスよく配合されています。
薬剤師K
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